あるるかんの不定期日記
Hurt Locker
2010.09.03 (Fri) | Category : 読書・映画感想
Hurt Locker
米兵用語
「行きたくない場所・棺桶」
でもこの映画に軸となるストーリーはない。ただ任務が終わるまでの1カ月ほどの彼らを追うというある意味ドキュメンタリータッチな作品だ。
以下ネタバレ注意。
主人公となるのは前任の処理班班長が爆死したために赴任してきたジェームズ。
たった3人の処理班のリーダーとなって爆弾を処理していくのだが、無謀な処理をするジェームズに部下の二人は反感を募らせ、元諜報部出の生真面目な軍曹とジェームズは幾度となく衝突しながら任務を果たしていく。
危険と隣り合わせの任務。
危険なのは爆弾だけではない。一般市民に見える現地人さえ、いつ銃を向けるかもわからない。
死と紙一重のところに立ち、自分の生を感じ取る。
危険を楽しむかのようなジェームス。
だが、現地で親しくなった子供、突発的な戦闘、狙撃合戦、ジェームズの勘違い、知り合いの戦死、仲間の負傷、爆弾を処理できなかったという挫折。さまざまな事が彼らの心を揺さぶり、生と死を間近に感じて思いを変化させていく。
しかし任期を終え、我が家へ帰った兵士は居心地の悪さを覚える。
小奇麗なスーパーに大量に陳列されるシリアル。
平和な家での彼の任務は雨どいの清掃に、マッシュルームを洗いにんじんを切ること。
そして気づく。
自分の居場所がここではないことに。
冒頭のテロップにはこうある。
「戦争は麻薬だ」
万能鑑定士Q
2010.08.30 (Mon) | Category : 読書・映画感想
ハードカバーだったのが、文庫化されたので購入。
ってかこれ、ハードカバーをただ文庫化したってわけじゃないのか?
だってもう5巻くらい文庫出てるぞ。
1冊600円近いから全部で3000円くらい。
一方、ハードが1700円くらい・・・明らかに吊りあわねぇ。
えっと内容はと言うと・・・主人公莉子の成長。
節々にはいるハイパーインフレ後の混沌とした日本、力士シールの謎etcいろいろ積み放題で一巻は終わり。
正直、1巻を読んだだけじゃあ莉子の成り立ちしかわからない。
・・・これってハードカバーのを読んでから読むべきだった?
まあ面白いし、続きが気になるっちゃあ気になるんだけど、5巻も続くってことを考えると続きを買うか迷うなぁ。
読書色々
2010.08.28 (Sat) | Category : 読書・映画感想
発刊ペースが最近早いが、内容が緩い気がしなくもないです。
最近のは科学的考察という面が薄い気がするのだが。
まあ、面白いけどね。
近作は著者自身の気になっていた疑問を考察するという、6.5巻の拡大版のような内容。
ウルトラマンの着衣問題は笑えた。
「遠まわりする雛」
古典部シリーズ短編集。
「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」全編にまたがる時系列の節々に位置する短編で構成されている。
省エネ人間 折木奉太郎と古典部の面々による日常の謎的ミステリー。
学園モノでありながらラノベのような空気が感じられないのは、どこか古典部の面々が変に大人びているせいか。
・・・ハードは本棚に収めるには大きすぎる。
「シドニアの騎士」2.3巻
星白の消息不明、肢神の策略、長道の出生の秘密、シドニアの過去、不死の船員会の秘密、カビザシの成り立ち。
3巻にして大きくストーリーが展開していく。
続きが気になる・・・。
黄金のまどろみ
2010.08.22 (Sun) | Category : 読書・映画感想
総理大臣暗殺の犯人に仕立て上げられた青柳の決死の逃走劇と、それを軸にして描かれるさまざまな人間関係が描かれる。
なぜ青柳が犯人に仕立て上げられたのかとか、誰が新の黒幕なのか、といったことは作中では明らかにはしていない。
この作品で描かれているのは青柳が逃走中に出会う人たち、昔からの知人など、青柳を知り、彼が真犯人ではないと信じて協力していく人たちの人間関係だ。
この映画はヒューマンドラマとして見たほうがいいかもしれない。
出演している役者も中堅以上の俳優ぞろいで、実に質が良くできている。
節々で笑えるところがあったり、なかなか小ネタが利いているところもあったりと結構楽しめた。
邦画にしてはなかなかに良作。
原作はもっと良いのだろうか?ちょっと興味出た。
ちょっと興味がわいたので購入。
なんというか理解するな、感じろって雰囲気の作品。
基本的にセリフとか説明っぽいものは少なく、作中の空気を感じていくほかなさそう。
1巻だけしか読んでないが、すでに一人死亡。
早ぇ。
なんというかダークだな。
うん、続きが気になる。
犬はどこだ
2010.08.22 (Sun) | Category : 読書・映画感想
犬探し専門の調査事務所を立ち上げた紺屋だったが、開業早々に舞い込んだ依頼は失踪人の捜索と古文書の調査。
その二つはやがて交差し、思わぬ方向へと紺屋を導いていく・・・。
等身大のミステリというか、無茶のない展開で安定感のあるストーリー。
伏線の回収とか、二つの事件が重なっていくのは良くできているし、設定も練られている。
ただ・・・最期のオチは好みじゃない。
なんというかスッキリしない。感情的に。
あくまで個人の好みの問題だけどね。
それ以外は全体的に良い感じ。
古典部や小市民シリーズもそうだが、突飛な設定とかがないので実写化しやすそう。
その分華がなさそうではあるが・・・
この作者の本はとにかく読みやすいので、気負わずあっさりと読めるので好き。
第9地区
2010.08.12 (Thu) | Category : 読書・映画感想
Alien
1.異星人、エイリアン
2.在留外国人
そしてその中にいたのは栄養失調で弱ったエイリアンだった・・・。
20年後・・・エイリアンの隔離区域”第9地区”はスラムと化し、エイリアンは180万を数えるまでに増えていた。
スラム化、犯罪の増加などの治安の悪化から現地住民との確執が広がり、新しい第10地区へ移転されることになり、その作業を委託されたMNUは第9地区に入り移転作業を進めるのだが・・・。
地球に住むエイリアンという題材はけっこう前からある。
「メン・イン・ブラック」とか「エイリアンネイション」とか。
でも「第9地区」はその中でもちょっと異色。
最初はドキュメンタリータッチで始まり、資料映像を継ぎ合わせたような映像で話を軸を説明していく。
序盤はほとんどエイリアンに対する差別が目につく。
それはまるで南アメリカで行われていたアパルトヘイト、人種隔離政策を揶揄するようで、舞台がヨハネスブルグであることもどこか意味ありげだ。
中盤から一気にストーリーが展開する。
MNUの現場責任者だったヴィカスがエイリアンの謎の液体を浴びたことから変異が始まる。
エイリアンの兵器はエイリアンにしか使えないが、変異したヴィカスはそれを使用できるため、そのことに着目したMNUは彼を殺害して標本採取しようとする。
命からがら逃げ出したヴィカスは行き場を失い、やがて第9地区へと足を踏み入れる。
さて、感想をば。
なんというか、生々しい。
エイリアンの質感とかだけじゃなく、エイリアンに対する人間の対応とか、社会的な動きとか。
エイリアンの卵を焼くところとか、エイリアンを知的生命体として扱わないようなところが。
これを人種差別と置き換えて考えると・・・アレだな。
またエイリアンの武器がグロい。
人間花火は当たり前。
終盤に出てくる兵器ロボットはチート。
だけどMNU側の攻撃を受けて次第に弱っていき、ただの無双ではないところが生々しい。
ヴィカスとクリストファーとの間の友情をもっと深く描けば良かっただろうが、なんというかヴィカスが台無しにしている気が。
最後の最後までヴィカスのエイリアンに対する扱いがひどい。
3年後、地球に戻ってきたクリストファーは報復を持ってくるのか、はたまたヴィカスへの救いか。
いずれにせよ、人類はなすすべなくその結果を受け入れる他ない。
PUSH
2010.08.03 (Tue) | Category : 読書・映画感想
無駄に前評判のすごい超大作(w)とかよりも面白かったです。
監督に「ラッキーナンバー7」のポール・マクギラン。
主人公のニックに「ファンタスティックフォー」のクリス・エヴァンス。
ヒロインのキラに「紀元前一万年」のカミーラ・ベル。
二人ともどっかで見たことがあると思ったけど、ちょい微妙なやつに出てたのか。
そして二人以上に存在感を出すのはダコタ・ファニング。
彼女の出演作で最後に見たのは2005年の「宇宙戦争」だからかなり久しぶりに見た。
ってか大きくなっちゃってw
作中では13歳の設定だが、実年齢は16歳。・・・うん、まだ13でもいける。
さて、内容をば。
多少ネタばれあり。
簡単に言うなら超能力者たちと、彼らを兵器にしようとする”ディビジョン”との戦い。
ただ”ディビジョン”は片っ端超能力者を捕えようとするのではないようで、そこら辺がちょっと説明不足な感じもある。
というか、そもそもあまり能力とかに関する説明はかなり省かれている。
ストーリーを見て汲み取れって感じで、無駄に説明が続くよりかは、そういったところは逆に好感が持てるかな。
ストーリーの軸になるのはヒロインであるキラと、彼女が持ち出したトランクの奪い合い。
最初は主人公たちとディビジョンだけだったが、中国人の超能力者グループ”ブリーダー”も混ざって三つ巴に。
次々に能力者が出てきて、徒党を組んだり、敵対したりする様は、なかなかにRPGのようで面白い。
そしてストーリーの展開に欠かせないものとしてダコタ演じるキャシーの未来視がある。
視た未来を実現しようとしたり、回避しようとしたり悪戦苦闘し、そして敵側のウォッチャー(未来視能力者)との先読み合戦はなかなかスリリングだ。
主人公ニックの念動力がしょぼかったり、キャシーの未来視が安定しなかったり、超能力も万能ではないのがまたいい。
X-manとか、ジャンパーとか、ハリウッドの超能力ものっていうのは大概能力のごり押だからね。
ただヒロインやカーバーのプッシュはチート。
ちなみにタイトルのPUSHは、人の心を操る能力のこと。
けっこう色々な超能力が出てきて面白いが、サイコキネシス、パイロキネシス、クレアヴォヤンス、テレパスといった実際の名前を使ってないのは残念。
まあ、説明を省いている分、分かりやすい単語を選んだんだろうけど。
未来視の心理戦、全体にちりばめられた伏線や、ストーリーの中核をなしているキャシーの母親の未来視など、なかなかに考えられている。
そしてなによりニックとキャシーの名コンビ(?)の掛け合いが良い。
パーフェクト・ゲッタウェイ
2010.07.26 (Mon) | Category : 読書・映画感想
ハネムーンでハワイにやってきたカップルが出くわす、カップルを狙う連続殺人事件。
誰もかれもが疑わしく見え、疑心暗鬼に陥っていく。
以下ネタばれ注意。
まずキャスティングでミスリード。
キャスティングを見て、まさかミラが実は主役ではないとは思うまい。
そして怪しすぎる他の面々。
ミステリの定石としては疑わしい第一容疑者→意外な真犯人、と持っていきたいところだが、それも大体にしてありがちなところ。
この作品では登場人物全員が疑わしく演出されている。
そしてその中で一番疑わしくない人間が真犯人・・・というわけだが、実のところ全員が疑わしい感じなので、実際結構容易に想像はつく。
でも一番最初のキャスティングというミスリードがあるため、想像はついてもすぐには納得し辛く演出されている。
犯人の動機が納得し辛いかもしれないけれども、他の映画(アンジーが出てたやつ)でもあったな確か。
他人に成りすますっていうやつ。
日本で実際に起きた事件でも、逃亡生活を送るために人を殺してバラバラにし、その人物になりすましたっていうやつがあった。
だから犯人の動機として成りすますためっていうのは容易に想像はついた。
まあ、そのときはミラの側だとは思わなかったがw
どうしてもミステリ・サスペンスって派手さがない分B級テイストになりがちになっちゃうんだよね。
まあ細かいところはおいておいて、面白かったですよ。うん。
追記:
このDVDの新作予告にあった、「PUTH」という映画が気になる。
簡単に言えば超能力ものだけど、ちょっと他のとは違う感じ。
なんか予告を見たとき筒井康孝の「七瀬ふたたび」を思い出した。
X-MANみたいに直球の超能力じゃなく、応用した超能力というか・・・日本のラノベではありがちな感じだけど、案外映画とかではなかった感じ。
ホームズ
2010.07.23 (Fri) | Category : 読書・映画感想
それからですね、小説を読み漁るようになったのは。
ホームズに始まり、赤川次郎、綾辻行人、有栖川有栖・・・と、手当たり次第に読んでいき新本格にたどり着いたわけでして。
そういう意味じゃあ私にとってミステリの原点。
ひとつ言っておきたいが、シャーロック・ホームズは推理小説ではなく探偵小説だ。
ぶっちゃけ私はホームズをミステリとしてあまり高い評価はしていない。
だって、「まだらの紐」のトリックが不成立なところとか・・・ねえ?
さて、ホームズは色々と映像化されていますけど、このホームズはその中でもかなりの異色なんじゃなかろうか。
ボサボサ頭、引きこもりで部屋を散らかし放題にし、変な実験を繰り返す。
・・・あ、も原作もそんな感じか。
実際のところ鹿打帽にインバネスコートというイメージは後付けで原作にはないものだし、原作では麻薬を使うようなこともしていたから案外こっちのほうが原作に近いのかもしれない。
以下ネタばれ注意
原作を知らなくても十分楽しめるエンターテイメント作品だが、原作を知っていると思わずにやりとしてしまうところが幾つかある。
冒頭でホームズが自室の壁にヴィクトリア女王のイニシャルを弾痕で刻んでたり、変装をして調査をしたあり、ホームズが唯一愛した女性といわれるアイリーン・アドラーが出てきたり、そしてホームズの宿敵も出てきたりと、なかなか凝った演出をしている。
ホームズの冴えた推理や観察眼も健在で、ラストでストーリー全体にちりばめられた伏線の回収や推理を披露する。
なかなかに面白かった。
ホームズ役にアイアンマンのロバート・ダウニー、ワトソン役にジュード・ロウ。
ワトソンがやけに肉体派だったが、元軍医ということを考えればああいう人間かもしれない。
それにしてもロバート・ダウニーってナルシストな役が多いな。
もやしもん 9巻
2010.07.11 (Sun) | Category : 読書・映画感想
ちなみに買ったのは限定版。
実写ドラマが7/8から始まったのですが・・・・・・北海道でははいらないんだよ!
てっきり見れると思ってたのに・・・。ガッデム。くそぅ。
・・・んで、漫画感想。
新キャラ小坂さん登場。
女性キャラばかり増えてる気が。
そのくせロマンスがさっぱりというのがもやしもんクオリティ。
っていうか、大分絵のタッチが変わったな。
1巻は言うまでもないが、8巻と9巻でも結構違うのではないか。特に沢木が。
・・・あ、9巻って沢木の出番少なかったからってのもあるか。
それにしても沢木がずいぶん・・・可愛くなった。
それでいいのか主人公。
まあ、影の薄い主人公は置いておいても、主線の太さが違うよね。
2巻を見てみたら、黒い。
ページが全体的に暗い。
それと美里の弁じゃないが、長谷川が可愛くなってる。絵のタッチ的に。
丸みがでて、鋭さが大分和らいでる。
・・・人間が丸くなったというのはこういうことか(違
そしてストーリーは日本酒、そしてマリー再登場、波乱の展開へと。
うわ、続きが気になる。
漫画とか
2010.06.19 (Sat) | Category : 読書・映画感想
ああ、「ダ・ヴィンチ」の定期購読をやめたら新刊情報にうとくなってしまった。
「空想科学お料理読本」
Amazonでは在庫切れのこの本、本屋にはありました。
そして買ってから思った。
空想科学~読本のシリーズはほとんど(空想科学大戦シリーズ以外)持ってるんですが、ほぼ全部単行本なんですよね。(一冊だけ空想科学文庫シリーズの「SFはどこまでできるか」を持ってる)
ちょっと本棚がアンバランス。
内容は、アニメ中心に出てくる料理について検証するわけで。
今回は結構知っているネタが多かったです。
ルパンのカリオストロに出てくるミートボールスパゲティの再現がうまそう。
こんど作ってみるかな。
ってか柳田理科雄氏、最近露出が多いな。
先日も「世界一受けたい授業」に出てたし。
「コナン68」
なんつーか、そろそろ終わりそうな予感。
いや、決定的なストーリーの進行があったわけじゃないんですけど、人間関係の変化が微妙に起きていて、なんとなくそんな感じがするわけです。
ハガレンも終わりましたしね・・・コナンもそろそろなんでしょうか。
「QED」「CMB」
なんというか、安定していて特にコメントが・・・。
大筋のストーリーとかもないし、一話完結だし。
QEDの2番目の話、見事叙述トリックにひっかかりました。
日曜日の沈黙
2010.06.06 (Sun) | Category : 読書・映画感想
日差しがじりじりしてましたよう。
一気読みでした。
これが第一作、ミリアとユリ、そして石崎の最初の事件。
「≠の殺人」「あなたがいない島」が既読だったんで、今更な気もしなくもないですが、まあ、さほど支障はなかったです。
強いて言えば、「≠の殺人」に出ていた斎藤さんが出ていたくらいですかね。
っていうか、最初から3人のテンションや掛け合いは変わらずですね。
そして内容も事件らしくない事件だったり、ミステリを食ったようなネタとか結構ひねくれてます(良い意味で)
ミステリが、謎はなにも殺人だけでないという意味で斬新。
ネタばれになるんで、内容に関してはあまり書かないが、「究極のトリック」のあの数字は…ちょっとやりすぎじゃなかろうか。
ってかミリアとユリが実際にいたら相当ウザいだろうなw
そして二人にいじくり倒される石崎は絶対Mだね。
ロケットマン
2010.06.04 (Fri) | Category : 読書・映画感想
文庫版いいよね、省スペースだし、価格も安くなるし。
「からくりサーカス」の文庫版でないかな。
おっと、「ロケットマン」の感想をば。
まず第一印象は、「QED」とかに比べてダーク。
同一作者の「QED」や「CMB」に比べれば、主人公がいたって普通な中学生。
取り巻く周囲や、過去は普通ではないものの、本人に際立って突出した才能があるわけでもない。
ただストーリーが進むにつれて主人公の成長という、いわゆる「少年漫画」的な展開があるのがこの作者にしては新しい。
他の作品「QED」などはの主人公がすでにハイエンドな状態なため、「成長」はあまり感じないためだ。
また「QED」などの作品において主人公たちがストックキャラのように役回りが決まっていて、1話完結というスタイルの中でストーリーを半ば定型的な展開で広げていくのが主流である。
しかし「ロケットマン」においてはキャラクタそれぞれに決まった縛りがないし、全体として繋がりのあるストーリーがあるため、その中でまかれた伏線の回収なども楽しめる。
個人的に言えば、ラストがやけにあっさりしすぎな気もしなくもないが。
wikiでは作者の趣味的な作品とあったが、確かに一昔前の少年漫画のようなノリをどこか感じる。
風船おじさん
2010.05.24 (Mon) | Category : 読書・映画感想
まあアニメだから物理的に無理っていう話はおいておくべきでしょうが、それにしても色々無視しすぎですよねw
科学的にありえないというところを無粋も承知であげるなら、
・風船を大量にまとめておくだけで圧がかかり、割れてしまうためああいう風に浮かせることはできない。
・煙突一か所にひもをまとめてくくっていたが、どんだけあそこ頑丈やねん。
・家が土台から離れた時点で家は崩壊するだろ普通
・かじ取りを風見鶏一個でやってなかった?まず無理っしょ。
・ってかそもそも気球は操縦できません。帆を張ってるけどヨットみたいに風を選んで受けてる様じゃなかったし。
うーん、とってもファンタジー。
さて、無粋なことはやめにして内容について・・・。
カールじいさんと奥さんの幼いころの約束。
そしてその約束を守ることができずに、奥さんが亡くなってしまい、それがカール自信の心残りとなってしまった。
あくまでこの”約束”が心残りだったのはカールであって、奥さんではない。
カールにしても、その”約束”の実現というものはわかりやすいランドマークでしかなく、それを実現することは奥さんの残り香を追うようなものでしかない。
奥さんとの思い出にすがって生きるカールにとって”約束”は奥さんとの絆なのだ。
それは家にもいえることで、家そのものは奥さんとの思い出が詰まったすべて。
それをすべて風船で飛ばすということは、奥さんとの思い出にしがみつくカールを体現していると言ってもいい。
カールは”約束”が奥さんとの出会いであったためそれを重視していたが、実際は奥さんとの平凡な日々こそが大事な思い出だったことにやがて気づく。
無駄に気負ったが故の冒険、その果てに気づかされた想い。そしてこれからを生きることの意味。
老いて尚、日々の生活は常に新鮮で、冒険に満ちている。
あ、そうそう。
統計では妻に先立たれた夫は5年くらいで死に至ることが多いらしい。
いろいろ
2010.05.23 (Sun) | Category : 読書・映画感想
今月は大量。
しかも一気読みしてしまいました。
「神様のメモ帳5」
シリーズはじめての短編集。
前4作品の合間合間にあった小さな事件(?)について扱ってます。
ラノベとしてもミステリとしても遜色なく、キャラがきっちり描かれており、とても安定感のある作家さんです。
だからアタリハズレ気にすることなく読むことができます。
ただ気になるのがイラスト。
初期のころよりもだいぶ萌え絵路線に移ってきてる気が・・・。
「烏丸響子の事件簿8」
7巻で東北編が終わり、今回から京都編となるわけですが・・・実はかなり前に出てました。
ちょっと東北編が終わったことで、なんかもういいかなぁ的な感じで買わなかったわけで。
でも久しぶりに読み返していて、ちょっと読みたくなったわけでして。
・・・はい、気分屋です。
生まれ故郷である京都で自分のルーツを探す響子の前に現れたのは、他の烏丸家の鬼たち。
新たなキャラクタ、新たな敵・・・そして完全に存在が空気になった某キャラの数々。
第一巻からのキャラで、響子や三田村や熊野と同じ保安課のくせに全然姿が出てこない可哀想なキャラ・・・あれ、名前なんて言ったっけ?
彼はいったいどうなったんでしょうか。
「ヨルムンガンド8」
今回のメインは表紙も飾るトージョー。
彼の古巣SR班を相手に日本で戦闘を繰り広げる。
ってか初っ端からキャスパーがでかい顔して、序盤はでずっぱり。
トージョー以外のココの部隊はちょっと影が薄い感じ。
戦闘も今回は少なめ。
ちなみにトージョーというのはwww2時のときの日本兵の蔑称。
由来は東条英機らしい。
他に日本人の蔑称としてJap(ジャップ)、Nip(ニップ)とか使われる。
はい、ちょっとした小ネタでした。
「Cat shit one」
ベトナム戦争を題材にした漫画。
変わっているのはアメリカ人をウサギ、ベトナム人を猫、ロシア人を熊、フランス人を豚、日本人を猿、という風に描いていること。
昔で言う戯曲風でもあり、今でいう擬人化ならぬ擬獣化とでもいったところか。
「ヘタリア」では国家を擬人化しているが、こちらの漫画でも国民性を揶揄するような意味合いもある。
上の小ネタじゃないが、アメリカ人は日本人のことを「イエローモンキー」などと評していたようだし。
あ、ちなみに「猿の惑星」の猿、あれも日本人を揶揄したものらしいですね。
高度経済成長で一気に力を強めた日本に、それまで良いように使っていたアメリカが脅威を感じたという時代を表しているんでしょう。
映画は時代を映す鏡です。以前にも書いたことですが。
「ヤンデレ彼女2」
実は5月22日が3巻の発売日です。
その日に2巻を買うという天邪鬼ぶり。
この作家さんはデビュー前からネットでの作品を見ていたんで、もう3巻も発売とはちょっと感慨深いですね。
これってジャンルはギャグ漫画なんだろうか?
それにしても暑い日が続きます。
アイスがおいしいぜ。
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